## 不動産の二重譲渡 ##

不動産を二重に譲渡したときどうなるでしょうか。
そんなことできるの?と思う方もいるかもしれませんね。
AさんがBさんに家を売る契約をした翌日に,AさんがCさんに家を売る契約をした。
これが典型的な不動産の二重譲渡の問題です。
この場合,BさんとCさんのうち先に登記を具備した方が不動産の所有権を取得します。
単純に先に譲渡を受けた方の勝ちではなくCさんにもチャンスがあります。

民法の学習では物権の最初のころに学ぶ基本中の基本なんですが,普通,実社会では不動産の譲渡は登記をしっかり意識して契約するので上記のような典型的なケースの相談は受けたことないですけどね。
Bさんに売ったらAさんは不動産の権利を失ってしまう。その後にAさんからCさんが不動産の権利を取得できるのはおかしくない?と思う人はセンスがいいと思います。ここをどう説明するかは色々学説があるんです。
(2013年4月29日掲載記事を再掲)