人事

官僚たちの夏

ドラマも少し見ましたが時代の息吹が感じられて

雰囲気について言えば小説とは大分違う感じでしたね。

元ネタの小説は日本の舵取りをめぐる理念の対立と

その結果としての人事,

人事の結果としての理念の対立,

これが絡み合ったストーリーだったわけです。

人事について思うところがあるのですが

トップに立つ人は,

足下の人を見る目を失うと成功はおぼつかないなということです。



主人公風越は常に部下を見て部下の特性を見極めようと努力していました。

その結果,風越は一大勢力を築き,途中挫折を経ながらも

通産次官に登り詰めたわけです。

しかしながら風越は人を見ていなかった。

一部の者しか

仕事への姿勢が自分の好む者しか風越は見ていなかった。

自分の扱いやすいものを重用しすぎた。

そこから生じる内部や外部の不満に目を向けることがなかった。

上昇中の組織の中ではそれでよいが,しかし,

ワンマン社長の陥る穴といっていい。

人の意見を聞き入れず,省内のひずみに気付かなかった。

気付く機会はいつもあったのに・・・。

ふと気付けば,風越は通産省が自分の意図しない方向へ進み

風越はおのれの至らなさに愕然とするのだ。

人事の風越が人事を誤ったと。