ガンダム00 !ネタバレ注意!
##ネタバレ注意です##
映画を楽しみにされている方は読まないでください!!
劇場版を見た。
ガンダム史に残る新たな領域に入っていました。
敵が人間じゃない。
いわゆる宇宙人でもない。
異性体やエルスという表現をつかっていたが
いわば木星の意思ある大地ないし金属。
一見して生命体といえなさそうなものに
生命を見いだすアプローチは
古の太陽信仰や大地信仰,森林信仰などからあり
人類史的にはとても身近なものだ。
ここに理論的な補強を加え,
このような信仰を一気にSFの世界に結果として引きずり込んだのが
ラブロックのガイア理論。
地球そのものがいわば一つの生命体という考え方なのかなと思う。
(・・・ここまで合ってる?)
まぁともかくとして,擬人化されない敵キャラ出現に
今回僕は非常に驚きを禁じ得なかったわけです。
多少既視感を覚えた箇所もあり,はっきりと僕が認識している作品でいうと
あと,演出としてはヒッチコックの鳥。
大量な敵の襲撃シーンは鳥でしょう。
すごい怖かったし,迫力ありましたね。
テレビ版のときから集合体の攻撃を描かせたら秀逸なチームだとは思っていたのですが本当にそれはすごいです。
ストーリーに関して言ってしまうと
わかり合えなかった人間同士がわかり合おうとする中で生じる
悲恋や悲劇を通じて主人公たちの成長があり我々にメッセージを投げかけるという
ガンダムシリーズのおそらくポイントが若干肩すかしになっているような気がしないでもないです。
というのは今回は人間同士が戦わないからね。
人類対何かという構図ですから。
だけど,ある意味これは示唆的でもあって
共通の敵があることによって人類は初めて一つにまとまれるという
ことを言いたいのかなという思いもあります。
荒唐無稽かもしれませんが
もし宇宙人が襲来してきて人類がやばいってなったとき
宗教問題,領土問題,歴史問題などを軽々と乗り越えて人類は団結するんじゃないかな
団結できるんじゃないかなと思ったりするわけです。
「人は分かり合える」
これがガンダムシリーズに流れるテーマの1つであり
こういう意味で一つの分かり合えた形を示してくれたラストだったのかなと思います。