ノルウェイの森

映画版「ノルウェイの森」見ました。

僕は村上春樹の作品は3つ

デビュー作,風の歌を聴け

昨年のベストセラー,1Q84

そして

ノルウェイの森

を読んだことがあります。

少ない?

ともかく

映画ですよ。

僕はね,けっこういい映画だと思いました。

実はおぼろげに覚えている設定で映画の足りないところを

無意識に補いつつ見ていた可能性があるので

原作を一読した経験のある観客という設定での評価ですが

僕は巧みに映像にしたなと感心しました。

村上春樹の表現したいであろう精神的なもの

そういったものが見事に出せていたと思います。

いくつか印象に残ったのは

緑役の水原希子が僕の緑のイメージにぴったり合っていて

とてもチャーミングで,かつ,存在感があったこと。

ワタナベが永沢さんとハツミと会食をするシーンがあるのですが

ここでのハツミ役の初音映莉子の顔の演技がすばらしかったこと。

菊地凛子は僕の中で直子のイメージでは全くなかったのだけど

これはこれでありかなと考えを改めさせられたこと

レイコさんは僕のイメージではもう少しだらっとした感じのおばさんだったんだけど

霧島れいかがキャスティングされたことで

レイコさんとワタナベのいろいろな,色々なやりとりに納得が生まれたこと

などがあります。

見て損はないです。

ビートたけしの映画で

登場人物が全員悪人

ということを売りにする映画がありましたが

村上春樹の小説は誤解を恐れずにいえば

登場人物が全員悩んでいる,もっといえば病んでいるような気がします。

これが卵ってことなのかな。