謎解きはディナーのあとで

謎解きはディナーのあとで

謎解きはディナーのあとで

謎解きはディナーのあとで

を読みました。

最近専門書ばかりでしたが久しぶりに一般書籍を読みましたね。

本屋大賞受賞作です。

読んで納得。

とても軽妙洒脱で読みやすく

お嬢様刑事と毒舌執事の掛け合いはお気楽で楽しいです。

「失礼ですが,お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」

このセリフは笑いました。

ですが,

この本がここまで評価されたのは実は

古き良き時代のオーソドックスな推理小説のスタイルを

律儀に守っているからではないか

と僕は思いました。

つまり,

解決編までに読者に対して全ての情報を開示する

これです。

最近の推理小説の類を読んだとき

事前に犯人を推理できないことに僕は不満を持っていました。

もちろん僕がぼんくらで犯人に気づかないこともあるのですが

そもそも筆者が犯人がばれるのを恐れて

十分な情報を出さないのが大きいのです。

意外な犯人,どんでん返し,先の読めないサスペンス

これが重視される結果,推理小説の推理は不可能になり

推理小説は廃れ

ミステリィ小説(この分類が正しいかは不明。)のみになったのです。

その点,「謎解きはディナーのあとで」では

推理に必要な情報はあらかじめ読者に紹介されます。

本屋大賞はいい作品を選びますね。

ちなみに第1話の朗読版がこちらで公開されております。

http://www.shogakukan.co.jp/pr/nazotoki/